Making of "gnarly"
制作事例
Making of “gnarly” 第2回 「キャラクターセットアップ編」 (1/3)
先週の Making of "gnarly" 第1回 「キャラクターモデリング編」に続きまして、今週は第2回「キャラクターセットアップ編」をお送りします。
ちょっと地味な作業ではあるのですが、CGアニメーションの制作における「骨」ともいえる、大事な工程なのです。
「セットアップ」とは?
「セットアップ」という言葉は、 コンピュータをよく使う方ならよく耳にすると思います。新しいコンピュータを購入して初めて使うときや、新しいソフトウェアを使い始めるときに、よく「セットアップする」とかいいますね。
それと同じで、CGアニメーションにおいては、「キャラクター(モデル)のセットアップ」というのは、モデルに動きを付ける作業に入る前に、モデルを動かすための準備や設定をする作業ということになります。
「絵を動かす」とはどういうこと?
そもそもアニメーションって、なぜ絵が動いて見えるのでしょうか?
みなさんがよく目にしているテレビや映画は、少しずつ変化のある何枚もの静止画を連続して画面に映し出すことで、それが動いているように見えています。アニメーションの場合、動かしたいのは人が描いた絵ですので、少しずつ変化させた絵を何枚も描いてそれを連続して映し出すと、絵が動いて見えるんですね。
前回作成したキャラクターモデルも、何もしなければただの置物と一緒で、動いているように見せることはできません。
前回作成したキャラクターモデル
CGアニメーションの場合は、ありとあらゆる方法でモデルを「変形」させ、その過程を何枚もの絵にすることで、動きを表現していくのです。
「モデルを変形させる方法」はたくさんあるのですが、今回はその中から、代表的な「ボーン」について解説したいと思います。
ボーン
ボーンとは、「bone」、つまり「骨」のことです。私たち人間の体にも骨があり、その周りを筋肉などが覆い関節で曲がるように、3DCGモデルもボーンによって変形させることができるのです。みなさんも小学校の図工の時間に、割り箸と針金で作った骨格の周りに粘土をくっつけて人形を作ったことがないでしょうか?ちょうどそんな感じです。
それでは実際に、モデルにボーンを埋め込んでいく過程を見てみましょう。